郵便配達員が正社員になるにはどうすればいいか説明しています。
素朴な疑問としては
- 何年で正社員になれるのか?
- 簡単になれるのか?
ということだと思います。
私は6年ほど郵便局に勤めた経験があり、郵便局に何のしがらみもないので、正直に本当のことを書きたいと思います。
ネットではいろいろな意見がありますが、情報が10年以上前のことだったり、本当にこの人わかって発言しているかわからないことが多いので、実際はどうなのかまとめています。
郵便局の配達契約社員が正社員になるには…
まず郵便局の配達で正社員になるにはこの二つの選択肢があります。
- 正社員募集求人で入社する
- 契約社員勤務から正社員になる
正社員募集はほぼ新卒対象です。
途中採用で正社員募集ってまずないです。
だから、新卒でもない限り正社員になるためには、、契約社員として最低でも5年まじめに勤務しないとだめです。
3年で正社員になれた契約社員は見たことがありません。
よほどのことがない限り、3年で正社員登用は厳しいです。
まじめにというのは郵便局の基礎評価項目をしっかり守っているかです。
具体的に書きます。
- ユニフォーム、胸章を正常に着用している
- 服装、身だしなみは社員としてふさわしいものになっている
- 分かりやすく、はっきりと、ていねいな言葉づかいをしている
- 無届けの遅刻・早退・欠勤はなかった
- 休憩・休息時間を守っている
- 管理社員、正社員、リーダーの指示を理解して対応している
- 職場内のルールを遵守している
- 他の社員とのコミュニケーションをとり、チームの一員として行動している
- 他の社員の仕事の邪魔をしたり、自分勝手な行動をしていない
- 郵便物・機械類・機動車・備品・物品をていねいに扱っている
この10項目のことを指します。
この10項目をしっかりと守りつつ、最低でも5年契約社員勤務しないと正社員登用試験にはたどり着けません。
すごい仕事のできる20代の若者でさえ、5年契約社員で頑張ってやっと正社員登用した人を知っています。
登用試験で落ちる人も何度も見てきました。
何度落ちてもあきらめずに次の年にまた受験する人、一度登用試験で落ちて二度と正社員になろうとしなかった人、あきらめて郵便局を去る人…
はっきり言いますが、契約社員から正社員になるのはかなりの狭き門です。
噂によると全国平均1割以下の確率です。
そう簡単には正社員にはなれないということです。
スキル評価も関係しています。
正社員登用試験を受ける資格はまず、あなたがアソシエイト社員であるかです。
アソシエイト社員とは期間雇用社員(時給制契約社員=アルバイトみたいなもの)の上位レベルの社員のことを指します。
レベルで表すと
正社員
↓
アソシエイト社員
↓
期間雇用社員・時給制契約社員
こんな感じです。
正社員の下にアソシエイト社員、その下に期間雇用社員・時給制契約社員(バイト)です。
時給制契約社員が正社員になるには、まずはアソシエイト社員にならないとだめです。
しかもアソシエイト社員になるにも厳しい条件があるんです。
- 時給制契約社員として契約期間3年を超えること
- 直近のスキル評価の結果がAランク以上
- 直近2回の基礎評価の結果の両方がすべて「できている」
- 過去6か月の間に懲戒処分を受けていないこと
この4つの条件を満たして初めてアソシエイト社員になる資格を得ます。
この条件を満たせば、よほどのことがない限りアソシエイト社員になれます。
と、ここで、「スキル評価」という言葉が出てきたので説明します。
スキル評価とは
時給制契約社員は6段階のレベルで分けられています。
スキルレベル | 評価項目 | 上司からの評価 |
---|---|---|
Cランク | 1区通区 | (習熟度無) |
Cランク | 1区通区
指示に従って他の社員を応援 |
(習熟度有) |
Bランク | 2区通区 | (習熟度無) |
Bランク | 2区通区
自ら他の社員を応援できている 苦情・申告対応 |
(習熟度有) |
Aランク | 3区通区 | (習熟度無) |
Aランク | 3区通区
他の時給契約社員に対する指示または指導できている |
(習熟度有) |
こんな感じで6段階に評価されるわけです。
一番ランクが低い、時給が安いのが「Cランクの習熟度無」になります。
一番正社員に近いのが「Aランクの習熟度有」です。
ちなみに入社当時は「ランク無」からのスタートなので一番時給が低いことになります。求人募集で提示されていた時給です。
アソシエイト社員のメリットは?
アソシエイト社員のメリットは休暇がちょっとだけ増えることと結婚していれば、扶養手当が毎月付きます。
1年間で夏季と冬季の休暇が1日ずつ、合計2日増えます。
扶養手当は妻と子供がいれば、扶養二人分でだいたい月に5,000円ほどもらえると思います。
たったこれだけのメリットです。
あとは、肩書きがワンランクアップすることくらいですかね。
時給も待遇も期間雇用社員と全く変わりません。
アソシエイト社員のデメリットは?
メリットが出てきたのでデメリットについても書いておきます。
デメリットを考えてみましたが、皆無です。
しいてあげれば、辞めたときに失業手当支給されるまでに3か月かかることでしょうか。
アソシエイト社員ではなく、ただの期間雇用社員であれば、辞めてすぐにハローワークに求職届けを提出すれば、失業手当が出るようです。
※期間雇用社員で辞めた人が当時そんな話をしていました。
クビではなく自らの意思で退職した場合は、失業手当をもらうまでに時間がかかるというのがデメリットかもしれません。
ただ、扶養手当や夏季冬季休暇が増えるメリットの方が大きいので、アソシエイト社員になれる条件を満たしたら、躊躇なく申請したほうが良いでしょう。
混合配達(軽自動車での配達)での評価はどうなる?
混合配達は日勤・中勤・夜勤と3つパターンがあります。
- 日勤→8:00~16:45
- 中勤→10:00~18:45
- 夜勤→12:00~20:45
混合配達は入社したての頃は、朝から出勤して夕方まで働く「日勤」です。これで1区通区。
日勤を覚えたら今度は集荷も含めた中勤や夜勤を習得します。中勤勤務を覚えて2区通区…とレベルアップしていくわけです。
夜勤を覚えて3区通区でAランクですね。
そして、Aランクの習熟度有になってやっとアソシエイト社員の資格を得るわけ。
そこから登用試験を受けて正社員になる人もいれば、アソシエイト社員のままの社員と様々です。
正社員になると休みや給料は増えますが、いろいろな規制が出てくるのでアソシエイト社員より立場上仕事内容が増えてきます。
いろいろ任されることが多くなってくるということです。
それが嫌で正社員になるのを拒否している社員も少なからずいますよ。なんだかその気持ちよくわかりますがね。
まとめ
- 正社員になるにはスキル評価アップが大事
私も正社員になる気は最初からサラサラ無かったです。
確かに休暇は増えますが、ストレスも確実に増えます。
正社員になると、新鮮便などの季節もののお取り寄せグルメを成績アップのために自腹購入することも多くなります。
ほとんどの正社員が自腹購入していますからね。
昔でいう「ノルマ」も正社員の間では暗黙の了解で存在しています。
そういう、郵便局特有のしがらみに巻き込まれたくない人は正社員にならないほうがいいです。
はっきり言いますが、郵便局の正社員でもあまり裕福な暮らしをしているように見えません。
勤務地変更も間違いなく正社員になると訪れることなので、賃貸に住んでいる人が多いのも事実。50代で賃貸アパートの人も圧倒的に多いですよ。
そして、結婚しないで独身男性が多いのも郵便局特有ではないでしょうか。
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